WEB 全学労連 |
247号 |
2002年6月30日 |
前号でもお知らせしましたが、「第31回 全国学校事務労働者交流集会(全交流)」が、7月30日、31日と横浜市中区の「ポートコミュニティー万国橋」で開かれます。
今回は、全体会と、各分科会の焦点をご紹介します。
教育再編、共同実施、定数削減、コンピュータ業務の進行。様々な事態が見えてきつつあります。
基調報告では、それらを全体の視点からまとめ、また項目ごとに整理してどのように対処すべきかを提示します。交流集会を通して検証していきましょう。
全国学校労働者組合連絡会(全学労組)からは、主に教員サイドの視点で今起こっている事態が語られ基調報告を補強してくれます。
また、まだ耳慣れていない「電子自治体」という語が、学校事務をも巻き込むことになることが特別報告され、私たちに警告を鳴らすでしょう。
なお、4つの分科会のダイジェスト版紹介と討議のまとめを報告する時間も確保しました。
※ 全体会終了後にはビデオ上映を急きょ企画しました。8月から制度化される「国民総背番号制」についての問題をするどく突く、韓国の仲間が作ったものです。
題名:『住民登録証を引き裂け!』
研究加配が始まって3年目、第7次定数計画の2年目、共同実施は全国で染みのように広がっています。その態様は様々ですが、目立った「成果」をあげているという話は耳にしません。どこも無理矢理「共同実施」というベッドに身の丈を合わせている感があります。私たちが、これまで批判してきた通りの事態と言っていいでしょう。
しかし、地方分権改革推進会議の中間報告で義務教育費国庫負担制度の見直しが提言され、総務大臣が「地方団体の内部事務を共同化してアウトソーシングし…」とぶちあげているのを見ても、共同実施が合理化=定数削減策に結びついていくのは明らかです。最終的に周辺校はすべて20時間勤務の再任用職員配置という茨城県の実施案等、各地の事例を見ながら共同実施の問題点を改めて明らかにしていきます。
職場にはパソコン端末が設置され「さわらなければ仕事にならない」状況になっています。また庁内LANの中を飛び交う多くの情報と否が応でもつきあわなければならなくなっています。このような中で私たちの働き方はどうなるのか、どうしていくのかを「川崎の電子市役所」「群馬の電算化の職場」を通して考えていきます。
一方、職場にはパート職員や再任用職員等、多種多様な働き方をする仲間が配置されています。同一価値の仕事をしていてどうして賃金が異なるのか、こうした問題は学校(公務員)職場でもでてきています。また、一方的な一律賃金カットも全国的に一般化し、労働の価値=働き方を根底から揺さぶっています。私たちの賃金闘争のあり方を「青森の賃金カット反対闘争」「大阪のワークシェアリングを念頭においた賃金闘争」から、その教訓と方向性を考えていきます。
戦争国家体制作りと直結した「教育改革」攻撃に、私たちはどのような視点と運動をもって立ち向かうのか。以下のレポートを素材にして共に考えてみましょう。
全学労組からは、主として教員の現実、とりわけ「不適格」教員に対する処分を軸とした教育支配への反撃の闘いについて、千葉の仲間が報告します。
福事労は少人数指導という名の能力主義的教育が、臨時労働者の導入を大きな柱として進められつつある学校現場とその矛盾を具体的に検証します。
東京の仲間からは教員を含んだ業績評価―職員管理の先行的実態とこれに対する抵抗の取り組みが語られます。
今年から開始された「再任用」。果たしてどのような成果を上げているのでしょうか?
各地で「適正化」の名を借りた勤務時間等の締め付けが始まっています。長期休業中に休暇を取得しにくくはなっていないでしょうか?休息休憩時間はどうなっていますか?超過勤務手当は確保出来ていますか?管理強化のみで「適正」とはほど遠いものとなっているのではないでしょうか?
いま、私たちが心も体も元気の働ける職場が失われようとしています。この流れを加速させないために、様々な視点で「職場」である学校を点検してみませんか?
そして、あなたが学校の中で抱えている不安・不満を全国の仲間に話してみましょう!元気をなくさないように。(なくしてしまった方は、とりもどせるように。)第4分科会は、元気の出る分科会をめざします。
福島県教育委員会発行
福事労 穴澤 明子
(1) 冊子中の『職員会議』に関する問答について、事務職員等から怒りと戸惑いの声が。
Q 職員会議の法制化(学校教育法施行規則をいっているらしい)に伴い、会議参加者の構成についてどのようにすればよいか。(法制化をいうのなら、あるはずないような質問)
A 事務職員、用務員、調理員等直接教育に携わらない職員も含めて、校内のすべての教職員が同じ立場で論議することは必ずしも生産的ではない。会議に議題等を勘案し、必要に応じて参加を求めたり、提案事項があれば校長・教頭から提案するなど工夫していく必要がある。(下村哲夫さんの文書を切り取り、拝借したらしい)
(2) 『職差別につながる的確性を欠く表現について、すみやかな修正』を求め、福事労が県教委に追加要求提出
(3) 5.29交渉回答「ご指摘のような内容を意図したものではない」(字面がそういっているのに)その後、ストレス発散のような怒号が飛びかい会場騒然。31日までに再回答。
(4) 5.31県教委見解「まちがっていたので修正したい。速やかに対応したい。」
(5) 県教委総務課長、謝罪と今後の対応のため委員長勤務校に来校。(公用車を運転してきた)
(6) 6.6申入れ書提出。次長が謝罪「一部表現に誤りがあり不快な思いを与えたことについてお詫びします。申し訳ありませんでした」(県教委にしては本当に速い対応でした)
(1) 県教委が各校に無料配布したものについて(約1,000部)
A
職員会議については校長が主宰するものであり、その構成についても本来の趣旨を踏まえて、校長が決定するものである。
(2) 有償購読分について(約6,000部)
差別される側にある時【差別】を意識する。差別する側にまわると【差別】への感性が鈍くなる。差別だと指摘されると、「そんなつもりはなかった…」と、思わず自己を正当化してしまうのはよくあることである。
定期大会で話題となった。例えばお茶くみ…福事労組合員がやらなくていいようになれば(お茶くみは残る…他の誰かが代わってやるということ)それで問題が解決したことになるのか。校長を頂点に序列化された学校の中で、いつの間にか【上と下】に馴らされてしまう私たち。市町村費職員を差別してはいないと言い切れるか。
「‘A’が用務員、調理員等だったら(事務職員が抜けていたら)福事労は動かなかったでしょ?」と問われ、思わず考え込んでしまった私です。
松下由香
全学労連の事務局に参加するようになって1年が過ぎた。この1年間で、全学労連そして、学校事務という仕事が自分の中でどう変化してきたかを考えてみたい。
初めての事務局会の日は、何がなんだか分からずに過ぎてしまったと記憶している…まあ、今でもあまり変わりがないのだが…。本当にこの人たちの話は日本語なのだろうかとさえ思ってしまった。
だが事務局会では、そんな自分でも、以前から事務局にいたかのように迎えられてしまった。そしてそれは、自分の中で、前からいたかのように業務をこなしていかなきゃならないのかなと言う思いに変換され、当時は相当のプレッシャーになってしまった。
しかし、もともと楽天家思想の自分は「まっいいか。」とすぐに思い直したのだが…。
回を重ねるごとに、話の中身もわかってきた。難しい話をしているのは、全学労連でなく役所の方で、それを分析しているから、全学労連の話は難しいと感じるだけなのだということや、学校事務職員のことは、結構どこも考えてはいないのだということなど、本当にいろいろなことに気付くことができた。
また、今年も横浜に来ることとなった。自分に何ができるのかはよくわかっていないが、学校事務職員のことを親身になって考えている、数少ない団体に関わっていられることのできる自分の立場を、嬉しく思う今日この頃である。
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