WEB 全学労連
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296号
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2007年6月9日
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全学労連ニュース今号の内容
5月14日、全学労連は文部科学省へ要望書(別掲)を提出するとともに、総務省、財務省、全国知事会などと折衝した。以下、要点をまとめる。
財務省) 1/3以後、議論行われていない。(1984年に事務栄養を外すという主張が当時の大蔵省から出されたが)そういう議論が最近されているということもない。
職種ごとの給料表について、人勧などを踏まえて財務−文科省で相談して決めている。
全学労連) 一つの目標値として表がある。改悪はしないでほしい。
全) 教員賃金の2.76%削減はいつ頃?
財) ’06年度中との議論が延びた。’08年度予算に向けて検討していく。教員賃金を下げると言うことが即他へ影響するということでないだろう。あくまで教員と一般公務員との差に着目したもの。
教員の時間外労働の調査との関連でいうと、他の公務員の時間外の調査も行って議論していくという考えもありうる(教員の勤務の特殊性云々の議論との関係で)。
財) 文科省はこれまで学校の適切な規模の観点から調査をしていないと思う。財務省として調査している内容は6月にHPで出す。
全) 市町村合併、過疎化の進行の中で学校統合の問題が一気に吹き出している。適正規模論が論としてのみ先行していく。危惧を感じる。
財) 勿論、地域の実情等考慮していく必要はある。
全) 小中とも1校に1〜2名の現実で「事務長云々」はおよそ非現実的。「共同実施」に関しても、実効性のあるものはない。事務センター化なども頓挫している。
知事会) 人事権を移したとしても今のままでは(受け皿がない中では)回らない。
知) 地方分権に逆行するような「改正」内容については、意見を出してきた。今後もあり得る。(→教育再生会議第二次報告に対し)
免許の更新問題は悪影響が大きい。地方へいたずらな負担を強いる者であってほしくない。
教委) 総額裁量制については調査はしていない。定数法を破ることはできない。その中でも手当を減らして他へまわすことは可能だ。文科省の絵姿どおりにはいかない。実質、総額裁量制は定数崩しだと考えている。
教委) 県負担2/3は現実問題としてかなりきつい。今現在交付金化により歳入、入り所も曖昧である。
「指導力不足」教員を事務職へ配置転換はしていない。新職(主幹、指導教諭)は現実、実態に合わせているところが多い。しかし一般教員からの拠出では困る。人的面からもきちんと保障してほしい。現場にしわ寄せが来ることは避けたい。また、新職の給与に関しては新しい給料表を新設しないで、手当で対応している県が多いのでは。
教委) 教員給与は現在、中教審で議論されている。文科大臣も「給与は確保する」と言っている。教職調整額の4%の扱い方が変わってくるのでは・・・、あと、特別支援教育の調整額。4%ベースを基に「メリハリ」をつけることは予想される。「スーパーティーチャー」には6%、そうでもない方には2%など。ある県では現場にいない教員は1%とすでに幅を持たせているところもある。
教委) 教員免許の更新が各県まちまちの申請用紙である。受講料約3万円や服務、講習内容、模擬授業やその受け皿などまだまだ課題は多い。制度として入っても実施可能かどうかは別問題ではないか。地方に責任転嫁させないようにするつもりではある。
教委) 連合会内での議論はない。
全) 各県によって臨時的任用職員の服務、社保の取扱、新規発令時までに空けなければならない期間がまちまちである。その辺りの調査は・・・。
教委) 調査はしていない。講師といわゆる臨任で扱い方が違うのは分かる。
教委) 先日、意見交換会を行った。中核市でも賛否あってなかなか現実的なものにはなっていない。中で出てきたのはデメリットが多かった。財政も合わせて人事権がおりてこないと、窮屈になるだけだ。異動基準を別に定めるなど、もう少し検証しててからでないと平行線のままである。
2007年5月14日
文部科学大臣 伊吹 文明 様全国学校事務労働組合連絡会議 議長 菅原 孝
要 望 書
2006年12月、ついに、教育基本法「改正」が強行されました。同じ国会で、自衛隊の海外派遣を本来任務へと格上げする自衛隊法「改正」(省昇格関連法)が行われたことは、極めて象徴的なことでした。改憲(とりわけ第9条)を明確に射程に入れた、教育を含む社会のあらゆる領域に及ぶ戦争国家体制作りがいよいよ重大な局面を迎えています。
義務教育費国庫負担制度(以下、義教金制度)の改悪に続く「改正」教基法の下で、新自由主義と国家主義に貫かれた教育の再編が激しく押し進められつつあります。’07年4月に実施された「全国学力・学習状況調査」は、教育現場に一層の市場原理を持ち込み、学校の民営化を一気に進める突破口となるものであり、厳しく批判されねばなりません。又、地方教育行政法「改正」をはじめとするいわゆる教育三法の「改正」への動きは国家主義的教育をより一層押し進めていこうとするものであり、到底容認できるものではありません。「国旗国歌法」強行成立前後の文部省(当時)による広島県教委に対する執拗な「日の丸・君が代」強制と極めて似た状況が生み出されつつあると言わなければなりません。
私たち労働者、そして子どもたちの前には能力主義を自明の価値とする極めて差別的な労働と教育をめぐる現実が立ちはだかっています。学校はますます息苦しい空間に変えられつつあると言わざるを得ません。
学校事務労働者にとっては、義教金制度改悪と学校を巻き込む「電子自治体」化の中で学校事務の「共同実施」や外部委託化が狙われており、学校事務職員制度そのものの崩壊すら危惧せざるを得ない状況に直面させられつつあります。
又、学校においては、環境問題などの諸課題も山積しています。
以上の観点から、下記事項の実現を強く求めます。
記
1.義教金制度及び学校事務職員制度について
(1) 義教金制度の更なる改悪をしないこと。又、学校事務職員の制度からの除外(国庫負担外し)を行わないこと。
(2) 「総額裁量制」を廃止すること。
(3) 標準法を遵守し学校事務職員に欠員を生じさせないよう各都道府県教育委員会を指導すること。
(4) 政令指定都市への教職員給与負担移管及び市区町村への人事権委譲を行わないこと。
(5) 「学校事務・業務の共同実施」を推進しないこと。又、学校事務職員の兼務発令を出させないこと。
(6) 教職員配置に関する調査研究委託事業「事務の共同実施による教職員配置の実践的調査研究事業」を中止すること。
2.定数改善等について
(1) 加配方式による定数配置を行わないこと。又、学級数や児童生徒数(要保護・準要保護数を含む)を基準とした抜本的な定数改善を行うこと。
(2) 以下のことを各都道府県教育委員会に対して働きかけること。
a)定数内職員は全て正規職員とし、臨時職員としないこと。
b)市町村費職員(特に現業職員)の引き上げ、民間委託を行わないこと。
c)これ以上の臨時職員(派遺等を含む)を導入しないこと。又、現在配置されている臨時職員の労働条件を改善すること。
d)再任用を希望する職員に対する任用において、所属職員団体等を理由とした不当な任用拒否を行わないこと。
3.教育基本法「改正」に伴う諸法の改正を行わないこと。又、「全国学力・学習状況調査」の結果公表をしないこと。今後のこのような調査をしないこと。
4.労働環境の整備について
(1) 全国の義務教育諸学校に事務室及び休憩室を設置すること。そのため、小中学校の設置基準の中に事務室及び休憩室を入れること。直ちに設置基準に入れることが出来ないとしても施設整備指針に事務室が盛り込まれている点について周知徹底するとともに、休憩室を同指針の中に明確に位置づけること。
(2) 教職員の休憩時間を確保すること。そのために各都道府県教育委員会に対して、労働基準法に基づく休憩を保障する旨の通知を出すこと。又、勤務時間の中に休息時間を設けること。
(3) 勤務時間内の労働組合の活動に対する不当な規制を行わないこと。
(4) OA機器導入により派生する健康への悪影響や個人情報保護の問題等について、必要な対応策をとるよう関係機関に働きかけること。
(5) 労働安全衛生委員会を設置すること。
(6) 「防災」或いは「安全」の問題については、学校労働者の管理強化、負担の増大に結びつかないよう配慮するとともに、社会的な背景を視野に入れた抜本的な対策を考えていくこと。また、国民保護法に基づく保護計画の整備をやめること。
5.給料の振込を教職員に強制しないよう、又、給料からの法定外控除等違法・不当な公務外労働を学校事務職員が強制されぬよう、都道府県教育委員会に働きかけること。
6.独立行政法人教員研修センター主催の「公立学校事務職員研修会」を廃止すること。
7.学校現場に「日の丸・君が代」を強制しないこと。
(1) 教育委員会への「日の丸・君が代」実施に向けた「指導」をやめること。又、「日の丸・君が代」実施率調査をやめること。
(2) 「日の丸・君が代」の強制、性教育をめぐる差別的な対応(ジェンダーフリーバッシング)をやめること。
(3) 「日の丸・君が代」の強制等の国家主義的教育をやめること。又、これに反対する教職員・子ども達への処分を行わないこと。
8.「障害」児が普通学級で学ぶことを保障すること。その裏付けとなる人的・物的な条件を整備すること。
9.以下の環境問題への対応をとるよう、各都道府県教育委員会に働きかけること。
(1) 電磁波の人体への影響が憂慮される携帯電話の中継基地アンテナ、高圧送電線を学校及びその周辺に設置しないこと。電磁波過敏症への対策をとること。
(2) 内分泌攪乱物質による人体への影響が懸念される給食用ポリカーボネイト食器については安全なものに変更すること。
(3) PCBの使用・保管状態を明らかにするとともに安全対策を講じること。
(4) シックスクール症候群に関連しワックス等の使用状況を調査し対策をとること。
(5) アスベスト被害への対策を講じること。
以上
第36回全国学校事務労働者交流集会「全交流・埼玉」案内
教育基本法が改悪され、教育の民営化が進められ、公務員給与の構造が変えられ、学校で働く労働者にとっても逆風が強まっています。学校事務職員にとって、国庫負担問題が一旦決着したことで「学校事務」という職自体は残されたものの、共同実施の進行やセンター化構想などで学校事務が徐々に学校現場から離れ空洞化していく状況も見受けられます。さらには、一部の高校事務室民営化構想などで廃職の危機さえ感じさせる情勢です。
こうした中で開催される今集会は、学校労働者を取り巻く情勢をしっかり把握し、学校現場で今起こっていることを報告しあい、名実共に平等に楽しく働いていくことを追求する場です。
9:30 | 11:30 | 13:00 | 14:00 | 17:00 | 18:00 | |||||||||||||||
7月28日 | 全体会 | 懇親会 | ||||||||||||||||||
7月29日 | 分科会 | 全体会 | 講演会 |
教育と学校現場で働く労働者の行く末を大きく左右する存在として、従前からある中央教育審議会と、このところクローズアップされている教育再生会議について、これまでの動きを中心に報告します。
給与構造改革で賃金の格下げが全国化していく中、また、「教員を教育に専念させていく」ために事務職員の労働強化がもくろまれる状況にあって、「学校事務職員として長く安心して働き続ける」ため、また、「学校事務職員として平等な関係を維持していく」ため、さらには、「改悪教育基本法の下、戦争国家化に向けた学校への統制強化に抵抗する」ために、どのように考えどう行動するのかを提起していきます。「目からうろこ」となるような提言となることが期待されます。
○『学校で働く労働者の結びつきを求めて』 学校ユニオン埼玉
学校で働く労働者は、近年、特に多種多様になっています。共通課題を解決するために、個別の課題解決のために取り組んでいる実践報告と問題提起。
○『全国賃金実態調査報告』 全学労連事務局
給与構造改革による教員と事務職員の実態アンケートの調査結果報告。
○『大阪府の人事評価の今』 大阪学校事務労働者組合
全国化が必至と思われる人事評価−成績主義導入をいち早く行った大阪からの報告。
○『教育の民営化、行政・学校事務合理化の進行とそれへの対応』 学校事務職員労働組合神奈川
目まぐるしく変化しつつある教育、学校、学校事務の様相を具体的に解析しながら、今後に向けた取り組みの提案も。
分科会での情報交換で利用するために各県から自主的に提供される資料。
「改正」教育基本法制定を受けて進められようとしている施策の問題点の分析と共に、これに抗する運動の方向性を、氏の実践報告を通して提起されます。
[第1日目] 7月28日(土)
・全体会 13:00〜17:00
・懇親会 18:00〜20:00
[第2日目] 7月29日(日)
・分科会 9:30〜11:30
・全体会 11:30〜12:30
・講演会 14:00〜16:00
●連絡先;横浜市立星川小学校 山田
●集会資料のみの申し込み;上記のいずれかの方法にて
●宿泊情報;各自で確保をお願いします。
連載 給与構造改革5
前回、給与構造改革に伴う2006年4月の切替時に級別標準職務の運用(前号では「級別資格基準」と表現したが、これは誤り)が変更されたことにより、これまでよりも下位級に切り替えられたA県の実情を紹介した。
このA県のような例はごく小数の限られたものではない。総務省の「18年度給与実態調査」は、2006年度には13都道府県で次のように「わたりの是正」が行われたとしている。
岩手県:昇格の基準を見直し、標準職務に定める職務の上位の級への昇格を廃止
山形県:課長補佐の新6級格付け及び係長の新5級格付けを廃止
千葉県:本庁課長級以上の職を1職1級とした
新潟県:係長の新5級格付け及び一般級の職員の新3級の格付けを廃止
石川県:主事の4級格付けを廃止
長野県:主事の4級格付けを廃止
和歌山県:級別標準職務表の見直し
鳥取県:一律昇任制度を廃止、主事の4級格付け及び係長の6級格付けを廃止
長崎県:課長補佐の新6級格付け及び主査の新4級格付けを廃止、新3級格付けの主任主事・主任技師の新設、主事・技師の新3級格付けを廃止
熊本県:主任主事・主任技師の新4級格付けを廃止
大分県:級の格付けの見直し
鹿児島県:係長級職員の格付けの見直し
沖縄県:課長補佐の新6級格付け及び係長の新5級格付けを廃止
公務員の給与制度は戦後4回大きく変わっている。そのいずれも俸給表構造が大きく変わり、「切替」作業が行われている。切り替え時には級が統合されたり分割されたりすることによって、級と標準職務との関係が微妙にずれてしまうのであるが、そのズレは4回の変動を重ねることによって、その差は1〜2級にまで及んでいる。例えば、かつては現行の3級まで係員だったところが1級だけに、という具合に下方へずれている。こうした下方へのズレは係長級についても言える。(別添「職級の推移」参照)
「わたりの是正」といわれるものは、そうした下方へのズレを一方的に無きものにしようとする作業だ。特に、今回の給与構造改革においては、(金額の)現給補償が行われたことから、格付けを下げても大きな影響はないだろうという考えが働いた(であろう)ことからこうしたやり方が多くの県で行われたと思われる。
この「職級の推移」は、他にも様々な問題点を写し出しているが、それらはまた別の機会に。
1948年 | 1957年 | (1964年) | 1985年 | 2006年 | |||||||||||
(戦前の官吏の階級) | (15級制) | (8等級制) | (11級制) | (給与構造改革) | |||||||||||
勅 任 官 |
親任官 | 大臣 | 15級 | 次官 | 1等級 | 事務次官 ・外局の長 |
指定職 | 指定職 | 事務次官 | 指定職 | 事務次官 | ||||
高等官1等 | 次官 | 14級 | 長官・局長 | 長官・審議官 | 長官・審議官 | ||||||||||
高等官2等 | 局長 | 13級 | 局長 | 局長 | 局長 | ||||||||||
奏 任 官 |
高等官3等 | 課長 | 12級 | 部長・課長 ・次長 |
2等級 | 局長・局次長 ・部長 |
1等級 | 11級 | 部長 | 10級 | 特重課長 | ||||
9級 | 重要課長 | ||||||||||||||
3等級 | 課長 | 2等級 | 10級 | 課長・困難室長 | 8級 | 困難室長 | |||||||||
高等官4等 | 書記官 | 11級 | 課長・補佐 | 9級 | 室長 | 7級 | 室長 | ||||||||
高等官5等 | 10級 | 課長補佐 | 4等級 | 課長補佐 | 3等級 | 8級 | 困難補佐 | 6級 | 困難補佐 | ||||||
高等官6等 | 9級 | 補佐・係長 | 4等級 | 7級 | 課長補佐 | 5級 | 課長補佐 | ||||||||
6級 | 困難係長 | 4級 | 困難係長 | ||||||||||||
高等官7等 | 8級 | 係長・事務員 | 5等級 | 上級係長 | 5等級 | 5級 | 相当困難係長 | 3級 | 係長・ 困難主任 |
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高等官8等 | 7級 | 係長・事務員 | 4級 | 係長・困難主任 | |||||||||||
高等官9等 | 6級 | 事務員 | 6等級 | 係長 | 6等級 | 3級 | 主任 | 2級 | 主任 | ||||||
判 任 官 |
判任官1等 | 書記 | 5級 | 事務員 | 7等級 | 上級係員 | 7等級 | 2級 | 上級係員 | 1級 | 係員 | ||||
判任官2等 | 4級 | 事務員 | |||||||||||||
判任官3等 | 3級 | 事務補助員 | 8等級 | 係員 | 8等級 | 1級 | 係員 | ||||||||
判任官4等 | 2級 | 見習い | |||||||||||||
雇員、傭人 | 1級 | 給仕 | − | − | − |
埼玉学労協は、昨年、全交流の受け入れを決定してから、月1度のペースで、実行委員会を開催し、全学労連事務局と密接な連携を取りながら、準備を進めてきました。
全学労連にオブ加盟でありながら、何とも大胆な受入れ表明、身の丈を越える挑戦であることは、百も承知の受入れですが、埼玉の足りないところは、全国の仲間に助けてもらうという開き直りで準備を進めています。
埼玉学校労働者協議会は、三年前、朝霞学校ユニオン、越谷地区教職員組合、埼玉教育労働者組合と地公法上の連合体として学校ユニオン埼玉を結成し、その後、志木学校労働者組合が新たに加入し、県教委交渉を行っています。この学校ユニオン埼玉の全面的支援を得て、今回の全交流・埼玉が開催されます。
5月1日、日比谷公園で、全労協主催の中央メーデーが開催され主催者発表で、12,000人の参加者がありました。平日でありながら、多くの労働者や労働組合が結集しました。労働者自身が単なる労働力商品として、切り売りされる状況が深刻化する中で、改めて、労働組合の存在意義が問われています。このような中で、全交流埼玉のメインテーマは「差別を撃ち、格差を解消し、働く者の平等を求めて」です。このメインテーマにそって、7月29日の講演会の講師には、教育基本法改悪阻止に向け全国世話人であった高橋哲哉さんにお願いしています。
全交流埼玉実行委員会としては全国の仲間との交流も大事なテーマとして、夜の部もぬかりなく準備するため、佐野事務局長を筆頭に事務局員総出で、酒、料理、会場の雰囲気など詳細に渡る下見を2度行う予定でいます。参加の第1次集約は6月1日です。全国の仲間を心より歓迎します。
シリーズ共同実施
群馬では、6年程前、毎月の給与支給に関わるデータを事務職員が学校現場でパソコン入力し、県教委のサーバーへ直接送信する「給与データパソコン入力システム」が導入されている。県内全ての小中学校での完全実施から、早くも4年が経過。その後、給与明細書等の学校打ち出しも付加され、システムとして、今ではすっかり定着している。
さて、こうした現状の是非はともかく、昨年の全県共同実施導入、試行の中で、新たに飛び出してきたのが「給与データ共同実施システム」なる代物である。
共同実施グループの中心校において、グループ内全学校の給与データを一括して送信、受信するというシステムある。グループの給与事務担当者が中心校のパソコンに全学校のデータを一括して入力後、送信処理をする。受信、出力については、各校での処理が可能、といったものである。共同実施の推進に絡み、「事務長会」の後押しにより始まったが、昨年10月の導入に際して、県教委は「事務の効率化に結びつかない場合や、機器的条件などが整わない場合は、導入を見送ることも可能」とし、当局の本音が漏れてもいる。
県内でのシステム導入状況は、今現在では、25グループ(約2割)が導入。受信システムのみを導入したグループ42(約4割)、これは、特別に意味のないシステムで、お茶を濁すための選択肢のようなもの。導入しないグループ42(約4割)。
導入したグループでの業務実態については不明な部分が多いが、要するに、各校で入力のためのデータ資料を作成し、担当者へ渡し、担当者が入力作業をする。つまり、これまで各校でのデータ処理で完結していた業務に新たな作業工程を作り出した訳である。さらに、システム運用に伴う様々な作業負担が加わることは言うまでもない。
或る導入グループの報告では、4月の年度末・始処理では、入力担当者が業務量に悲鳴をあげ、結局、各学校での対応となった話も聞いている。
先日、新たにシステム導入を希望するグループの調査が行われた。共同実施の「本格実施」を契機に「事務長会」も梃入れを進めている。導入グループが増えるであろうことが予測される中、進行する「茶番」への反撃が必要である。
無料 WEB-page スペースを利用しているため、広告が表示されますが、全学労連とは無関係です。