文科省「共同学校事務室」法案は (文科省の願望とは関わりなく)事務職員制度解体に道を開く


 文科省は「義務教育諸学校等の体制の充実及び運営の改善を図るための公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律等の一部を改正する法律案」を第193回国会に提出した。この法案は「年度末までに成立しない場合、国民生活や国の活動に重大な影響を及ぼしうる」という「日切れ扱い」。

http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/an/detail/1381782.htm

 文科省関係の来年度予算の目玉は、通級指導や外国人児童生徒教育充実のための加配定数の基礎定数化にあるのだから、そのための定数関係の法改正は、年度末までに決まらなければ困ってしまう「日切れ法案」であることは確かなことだが、問題は従前と変わらない「加配定数の改善」でしかない「チーム学校」関連の「共同学校事務室」を法案の中に潜り込ませたところにある。

 具体的には、@標準法の定数加配規定の中に共同学校事務室加配を明示したこと、A地教行法の中に共同学校事務室を位置づけたこと、B事務職員の職務規定を「つかさどる」に改めたこと。


定数合理化の東京型共同実施にお墨付きを与える


 標準法が定める定数は義務教育費国庫負担金を計算するための数字にすぎず、実際の配置は地方に任されるという総額裁量制の趣旨からすると、何のことはない、事務職員定数合理化の東京型の共同実施にお墨付きを与えるものでしかない。そればかりか、落下傘型の共同事務室室長の存在を認めることによって、政令市費化で見られる市長部局の管理職ポストの受け皿としての事務処理センターの存在を法的に認めるものでしかない。

 この法案の附則を見ると「教職員定数の標準については、平成38年3月31日までの間は・・・(児童・生徒数)及び教職員の総数の推移等を考慮し、・・・標準に漸次近づける・・・毎年度、政令で定める」としていることから、来年度から制度が激変するわけではなさそうだ。

 しかし。政令市費化は学校事務職員制度をバラバラにしていく方向に動いている。また、東京の共同実施は事務職員合理化を目的にしている。そして、共同事務室の法制化はそれらの動きに法的な裏付けを与え拍車をかける。学校事務職員制度は国庫負担はずしで危惧したのと形を変えて解体される方向に突き進んでいる。

 全学労連は、この流れに掉さす勢力と対決し、自らの労働条件を守るために全力を尽くす。

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